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【交通死亡事故の事例】 保険会社提示の2.3倍獲得(3000万円近い増額)の事例
【目次】
1 概要
2 損害賠償項目
3 遺族に対応と,大幅増額への驚き
4 安易に示談せず,弁護士に相談・委任する重要性
5 交通死亡事故:その他の解決事例
1 概要
・保険会社から遺族への示談提示額
2281万円
・当事務所の介入後の取得額
5211万円(約2.3倍,+2930万円)
・過失割合は加害者100%,被害者0%(加害者の信号無視事案)
・高齢有職女性で低所得だったが,家事労働を賃金センサスで評価された
加害者の保険会社が,ネット系(最大手)だったこともあり,遺族への提示額は極めて低額でした(自賠責保険で確保できる金額からの上乗せは70万円)。しかも,速やかな提示ではなく,加害者(自動車運転者)の刑事裁判が終った後の提示でした。
2 損害賠償項目の説明
交通死亡事故の主な賠償項目は,
①死亡慰謝料,②死亡逸失利益,③葬儀費用,④治療費,の4つで,特に
①慰謝料,②逸失利益の金額が大きくなります。 → 詳しくは,
交通死亡事故の賠償項目 の記事をお読みください。
慰謝料,逸失利益という交通死亡事故の2大賠償項目は,いずれも,
一般の方には相場が分からないので,保険会社は,裁判基準より大幅に低い額を提示するのが通常です。
本件は特に低い提示でした。
①死亡慰謝料は,「母親・配偶者」の基準は2500万円ですが,この保険会社は,
自賠責でカバーできる1100万円から50万円しか上乗せしませんでした(1150万円で提示,上のグラフの黄色部分)。訴訟上の和解の前提となった裁判所認定額2500万円の半分以下でした。
【死亡慰謝料】の詳細は,以下をご覧ください。
②死亡逸失利益は,自賠責保険でカバーできる金額と同額を遺族に提示しました(1111万円)。訴訟上の和解の前提となった認定額の約半分でした。
【死亡逸失利益】の詳細は,以下をご覧ください。
なお,上図「訴訟上の和解」のその他582万円(グレーの部分)は,かなりの金額が遅延損害金です(うち,自賠責保険金の入金までの確定遅延損害金が322万円)。
3 遺族の対応と,大幅増額への驚き
遺族は,何件か,交通事故の
被害者側の法律事務所に連絡・相談した後,当事務所に依頼されました。
当事務所の弁護士が介入した後,提示額は増額されましたが,納得できる金額からは程遠く(4100万,内訳は上のグラフの左から3番目「弁護士への提示」ご参照),訴訟を提起しました。
訴訟後,訴訟上の和解により,約2.3倍,3000万円近い増額(総計5211万円)となった解決事例です。
弁護士介入前後での,
余りの増額に,遺族を代表して手続きを進めていた方は,大変,驚かれていました。
4 安易に示談せず,弁護士に相談・依頼する重要性
保険会社の提示額は,正当な賠償額の半分以下の場合も珍しくないため,
示談に応じる前に,弁護士に示談額をチェックしてもらうことをお勧めします。
この事案の頃は,大手財閥系の保険会社と比較して,ネット系の支払いは悪く,特に本件の保険会社(ネット系最大手と自ら宣伝)は,被害者側の弁護士の間で,支払いの悪さが度々話題になる保険会社でした。しかし,昨今では,大手財閥系の保険会社も,ネット系保険会社と余り変わらず,弁護士が介入した後も,弁護士基準(遅延損害金,弁護士費用分を除いたコア部分)から,さらに値切って粘ることが増えてきました。
死亡事故では医療面・後遺障害面での争いは大きくないため,本件のように3000万円近い(2900万円を超える)増額,2倍を超える増額は,余り見かけませんが,1.5倍程度の増額,1000万円を超える増額であれば,死亡事故でも,珍しくはありません。
保険会社から交通死亡事故に関する示談の提示を受けた場合は,示談に応じる前に,是非,当事務所にご相談ください。い。被害者の過失割合が大きい事件でない限り,大幅な増額になるのが一般です。
(写真左より)事務所代表弁護士 重次直樹, 相談室, ジオグランデ梅田(NU+の上層部)
5 交通死亡事故:その他の解決事例
(解決事例2)